もうひとりの自分があなたをコーチする「セルフコーチング」のススメ#1

セルフコーチングのススメ

セルフコーチングをするようになってから10年ぐらいになります。

セルフコーチングってつまるところ,自分自身を客観的に眺めて,客体としてのセルフコーチからの問いかけ,ツッコミ,確認,素朴な疑問,みたいなことをすることです。

内省時間と言えば内省時間ですし,自問自答と言ってしまえばまぁ自問自答の延長上にあるものです。
それでまぁ言い方はいろいろあるでしょうけれど,自問自答する時間をいかに効率的に,そして効果性を高めるためにどのように拡張させていくか,を技術として体系的にまとめられたものがセルフコーチングというわけです。

僕は『7つの習慣』という本が大好きなので,この概念との組み合わせでさらなる効果を狙っている7つの習慣セルフコーチングを学んで実践しています。

それだけに飽き足らず普及活動に努めていたりもします。

しかし,この『7つの習慣』というのが,まぁ世界の「実践が難しい案件」のうちのひとつに数えられているものですから,なかなか実践できずに困っている方もたくさんいると思いますが,この「7つの習慣セルフコーチング」を取り入れることで,セルフコーチングだけでなく,『7つの習慣』もしっかり実践していく道筋をつくっています。

『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー/FCEパブリッシング)は,とかく短期に成果を上げたがり,安易に技術論に偏りがちな現代人に対して警鐘を鳴らしています。

「技術だけでなく,しっかりと地に根を下ろしひととしての原則をまずは身につけよう!」という優れた人格形成論を土台として,「中長期的に効果性を高めていきましょう,そのうえで技術を身につけることが大事なのだ」と言っています。

そしてその内容は,キラキラしているだけで中身がない自己啓発とは一線を画し,むしろ当たり前のことを,当たり前にコツコツと積み重ねていく,といったものですから,誰もがそれに納得し,感銘を受けつつも,なかなか実践が難しいものです。

その実践のためにもセルフコーチングは有効に働きます。

そのための「7つの習慣セルフコーチング」です。

セルフコーチングの効果

セルフコーチングを続けていて,僕がとてもおおきな効果を感じているのは「内省時間の充実」と「客観性の向上」です。

セルフコーチングは,いわゆる「コーチング」を自分自身で行うわけですから,ポイントになるのはいかに客観性を保つかという点です。

客観的な立場で,自分の考えや行動を眺めることができなければ,そして客観性を保ったまま自分に問いかけるような技術を身につけていなければ,単なる自問自答で終わってしまいます。

その意味で客観性を向上させることは重要で,かつそれができれば内省時間を元々持っているひとたちにとっては,その時間がさらに重要で効果性の高い時間となるでしょう。
(もしもあなたが内省時間をもっていないのなら,今日にでも始めて下さい。たった5分でも良いですから,始めてみましょう。)

ひとは1日に,6万回以上の自問自答を頭の中で繰り返しているそうなのですが,実にその8割以上は無駄な自問自答なのだそうです。同じ事をぐるぐると考え続けたり,解決するでもなく,行動するでもなく,ただただボンヤリと自問自答するだけでは発展しませんから,これをなんとか効果的な方向へと向けてやることが「効果はバツグンだ」に導く第一歩であります。

そのための客観的な立場からの問いかけ。
これがいわゆる「コーチング」の最大の効果なのですが,これをひとりでやっちゃおうというのがセルフコーチングというわけです。

セルフコーチングの第3者視点からの問いかけという意味では,やはりコーチングのそれには敵わないと思っています。

コーチは客観をつくりやすいからです。
自分に対して,客観的になることより,他人に対して客観的になることのほうが容易で,かつ深いレベルで客観性を保つことができるのは,まぁ当たり前のことでもあります。

一方でコーチによるコーチングでは,コーチを雇う以上お金もかかりますし,コーチの都合でできるときと,できないときがあります。

したがい,セルフコーチングの魅力は第3者コーチによるコーチングに比べて(1)簡単にできること。(2)セルフコーチングのコーチングフィーは無料!(3)いつでもどこでもできること。(4)毎日定期的に短時間の内省時間に用いることができる。

ということになります。
この短い時間をコツコツと繰り返すカンジは,とっても大事なところです。

《次回に続く》