自覚をすることが最初のステップである
僕はセルフコーチングが効果を発揮するほとんど理由がこの「自覚」にあると言っても過言でないと思っています。
気が付かなくては始まらないし,その後の技術的な話もできません。
もっと言えば,僕ら認定コーチがひととおりの説明をして「自覚」ってめっちゃ大事ですよーと熱く語ったとしても,前回の記事で僕があげた特徴のとおり,他人に言われたところで,フーンそうなんだ止まりで,つまるところ自分事として腹に落ちなくては効果は出ません。
つまり,気が付くことに,気が付かなくてはならないというとにかくまぁ大事なことなのであります。
人間関係にも効果的な理由
いよいよ核心にせまりましょう。
いや,でもまぁそんな難しい話じゃあありません。
すべては
過去と他人は変えられない。
変えられるのは自分と未来だけ。
これに通ずるのです。
みなさんも一度は聞いたことがあるでしょう?
「自覚」のチカラに気付き,自分自身のパラダイムと真剣に向き合う時間が増えれば増えるほど,意識は自分の言葉や行動に向きます。
自分の言動を研ぎ澄ませていくことに焦点があたるのです。
たとえば,家族の食器を皿洗いをしている主婦がいたとして,お子さんも旦那さんもそんなことには目もくれず,テレビを観ながらゲラゲラ笑っているとします。
あまつさえ夫は何を思ったか「おーいお茶」と大きな声で言っています。
こんな昭和な食卓がイマドキ現存するかどうかはわかりませんが,そのようなシチュエーションがあったとして,主婦は思います。
「ち。あたしゃ茶じゃねぇよ。」と。
毎日毎日,オマエらのためにご飯をつくって,食器を洗って,疲れ果てているアタシに茶ぁだと?いい加減にしろよ,オマエ自分でやれよ,バカなの?と思ったとします。
そんなとき,セルフコーチングの達人は「他者の言動」に焦点をあてないでしょう。なぜなら他者の言動をコントロールすることはできないからです。
自分が何について,どのように感じているのか?
最適解はなにか?
私が我慢して夫やお子さんのために犠牲になるということではありません。
笑顔で,はーい,お茶ですね。ちょっと待っててー!とか言えってことでもありません。
「7つの習慣」ではWin-Winのパラダイムをまずは考えることが大切だと説きます。お互いがお互いのためになり,1+1を2以上にするシナジーをうみだす関係性をつくりだそう!ということです。
私の気持ち。
夫の気持ち。
お子さんの気持ち。
これらはすべて平等で,互いに尊重されるべきものですから,相手の意見を優先させる必要も,自分の意見をつきとおす必要もないのです。意見の交換というのは,本来,相手の考えや気持ちを理解するために行われるものです。
僕たちはとかく「意見」というのを自己主張のために使いますが,本当はそうではありません。他者の気持ちを理解し,私の気持ちを理解してもらうために言葉を交わすのであって,意見を伝えるということは,すなわち私の意見を採用して欲しい!ということでは決してないのです。
まず相手のことを理解する
意見の交換は,私の気持ちを伝えるということ同時に「相手の気持ちを意見として聞く」ということです。
双方が平等に相手の話を聴き,自分の話を伝えることができればそれは満足のいく対話ができるでしょう。しかし,相手の気持ちを理解せずして,先に自分の気持ちを理解してもらうことはかなり難しいのです。
だからこそセルフコーチングにおける,マイコーチは先の例に照らすならたとえば「反射的に怒ったり,相手に怒りをぶつけるのは簡単だけれど,もしかしたら私が感じているようなことを相手は意図していないかもしれないよ。まずは相手の気持ちをしっかり聴いてみよう」と言ってくれるかもしれません。
相手が正しいとか,正しくないとか。
相手の態度がどうだとか。
そういうことは関係ありません。
自覚の能力を使えば,自分の言動を相手の正しさや態度とは無関係に選択することができます。
自分の言動は自分で決めるのです。
とは言っても,相手の話を聴いてやりたくても,言い方とかあるよね?
そんな言い方ある?って思っても聴くべきなの?
もちろん言い方あります。
みなさん心がけたほうがいいなと思いますし,それを知っているあなたはすでに心がけているでしょう。
けれどもそれが「言い方が悪ければ聴く必要が無い」という理解だとすればどうでしょうか。
聴く立場においてはもちろん聴く気持ちになりやすい,あるいは,聴いてあげたくなるような言い方はあるでしょう。
しかしいかなる条件下でも,自分の行動を決めるのは自分です。
聴きやすさや,聴いてあげたくなる気持ちは,環境のひとつではありますが,絶対的な決定条件ではありません。
あるいは,それを他者に求めていること,すなわち「自分は自分の在り方を変えないのに,相手の言い方をまず変えさせようというスタンス」は,言い方が悪いそのひととどれほど差があるのだろうか?ということかもしれません。
だから人間関係にも効く
あなたがもし,あなたの言動に不満を持っている人がいて,そのひとから真剣にそのことについて自分の気持ちを吐露されたらどう感じるでしょうか。
不平不満をぶつけるのではなく,健全な関係性をつくりたいという気持ちで,あなたの言動に対して私は少し悲しい。もしかしたら私が誤解をしているかもしれないから話を聴きたいし,聴いて欲しい。時間を少し私にくれないだろうか?と持ちかけられたら,どう感じるでしょうか。
根底にある「健全な関係性」を求める想いはおそらくあなたに伝わるでしょう。
まずあなたの話を聴いてくれるとすれば,あなたはきっと相手に信頼を置き,続けて相手の話を聴こうと思うことでしょう。
そんな関係性です。
そんな関係性をつくりだすことができるようになることがイメージできますか?
セルフコーチングを続けることで,自分自身にスポットをあて,自分自身の行動としてよりよい選択を選ぶように努力し続けることが,健全なやり取りをうみ,いつの間にかそれが自然にできるようになります。
人間関係の向上を意図せず,自分が目指す自分像に繋がるような選択肢を選び続けることで,人間関係も自然に向上していくことでしょう!
問題はただひとつ。
実践し続けることがとっても難しい,ということです。
セルフコーチングを学び,セルフコーチングを実践し続けること,「7つの習慣」を実践したいと考えて行動しようと思うこと。このひとつひとつがとっても大切なんです。そのためにもひとりでがんばるよりも,みんなでがんばるほうがずっと効果的です。
早く行きたいのならひとりでいけばいい。
遠くまで行きたいのなら,みんなで行くほうがいいのです。
いっしょにがんばりましょう!!
7つの習慣セルフコーチング WEBSITE>>https://mrart.jp/7sc/