経営者はスタッフと会社と私を同時に幸せにする仕組みを目指して欲しい。

チーム

経営者は,いえ組織を率いる立場にあるひとは皆,”私”だけでなく,スタッフと組織の三位が同時に幸せになる仕組みをつくって欲しいと思っています。

それはたぶん止まっていた日本経済の30年間に対して,ものすごく大きなパラダイムシフトを要求するものでしょう。

しかしすでに社会は動き始めています。
新しい組織のカタチを模索して,自身の姿を変化させている企業はたくさんあります。

組織があって個がある。
組織は個に対して,様々なものを提供する。
といったパラダイムでは,遠くない将来,いえ本当はもう破綻しているかもしれません。システムが破綻していても,組織に属するスタッフたちはそれが完全に壊れてしまわないように個のチカラで現状を保とうとしますから,あたかも壊れていないようにみえて,実はずっと前からシステムが破綻しているなんてことは,よくあることではないでしょうか。

そのチェックは簡単です。
今の仕組みが持続可能かどうかを考えるだけです。

今の仕組みが常態化した組織にとって,持続可能であるかどうかを考えるだけで,そのシステムが破綻しているのか,健全な運用がされているのかわかります。

外圧でつくられた張りぼてのような制度の場合,建て付けはしっかりしているようで,常態的に運用が始まると,実は全然バランスが取れていなくて現場が廻っていかなくなるようなことはよくあります。

理屈はあってても,現実にはそうはならない。
というような場合です。

あるいは,単純に全員がその制度に則って動くことがあらかじめ想定されておらず,試算が甘い場合です。

いずれにしても,その制度が活用され始めると,現場でも一部のひとがそのあおりを受けて,にっちもさっちもいかなくなりますから,破綻するときは一気に破綻します。

そういうときたいてい有能なひとから順に離職しますから,休職者が増えているとか,人間関係がギスギスしているとか,危険信号を察知したら早急に手を打たなくてはいけません。
(というか制度設計の際に,外圧をこなすだけじゃなくて,実際に運用が可能かどうかとか,持続的に活用ができるかとか,しっかり考えるのがいちばんいいのですが,想定外のことはありますから)

破綻したシステムが崩れるの早いです。
それを無理矢理に支えていたひとたちが抜けてしまうと,堰を切ったように崩壊へと動き出します。そうなったらもう誰も止められません。
それから何か方策を考え出しても,きっとうまくいかないでしょう。

そうなる前に,仕組みへの不満や問題点にはアンテナを張っておいて,素早くキャッチできるように社員のみなさんの言葉には真摯に耳を傾けることが大事だと思います。

個と組織はすでに対等だと考えてください。
個が組織に提供する何かの対価は,給料だけではありません。
個は組織を幸せにし,組織は個を幸せにすることです。

社会はすでに動き出しています。
パラダイムの大きな転換期にさしかかっていると強く感じています。