いろいろなひとのご相談を受けていて思うのは,「案外みんな自分のことは知らないんだな」ということです。
いえ,知ってはいるんでしょうけれど,気が付いてないというか。
キャリアコンサルティングでよくうかがうのは,「自分に向いている職業を教えて欲しい」とか「自分は何に向いているんですかね?」とか,そもそも「やりたいこととか,好きなことがよくわからないんです」といった話です。
「仕事以外,楽しいことがないんです。」というお父さんもいらっしゃいました。
仕事が楽しいのなら,まぁそれはそれでよいのではないかと思いますが,ご本人さんにしてみれば,自分は無趣味で人生の意義を感じないと思っておられるわけです。
しかしそう言いながらも,話を続けていくとご本人が思うよりもずっとたくさんのことをお話ししてくれます。少し視点をずらしてあげるだけで,思ったよりもずっと自分は自分のことを知っていて,好きとか嫌いとか,楽しいとか詰まらないとか,ご自身の価値観としっかり向き合うことで普段は意識していなかった想いが言葉になって出てくるのです。
1on1の最後に「今日のお話振り返っていかがでしたか?お話したいことがお話できましたか?」とうかがいますと,多くの方が「自分がこんなに話ができるとは思ってなかった」とか「思ったよりもたくさん自分のことしゃべれました。」とおっしゃいます。
キャリアコンサルティングやコーチングなどの対人支援スキルの効果ってまさしくこういうところにあります。
自分では気が付かなかったところに,セラピストからの問いについて考えているうちに手が届くのです。
コーチングというのは,目標達成を支援するスキルですから,しっかりと目的をもって臨んで欲しいと思いますが,キャリアコンサルのようなカウンセリングとコーチングの中間あたりに位置するものなら,あいまいでよくわかっていない自分のことを言語化する機会を求めて受けるのもいいかなと思います。
さらに言えば,「セルフコーチング」はコーチングスキルでありながら,コーチは自分ですから,難しいことを言わずにいつでもお手軽にできてしまうという点で優れています。リーズナブルかつライトに身構えることなくコーチングを受けることができます。
ましてそのエンジンに「7つの習慣」を積んでいるのですから。
セルフコーチングは,日々の小さな悩みから,人間関係の悩み,仕事の悩みといったことまでフォローできます。
いいえ,どちらかというと,悩みを解消するためのセルフコーチングではなく,結果として悩みを解消できてしまうセルフコーチングかもしれません。
悩みというのはそもそも「直接影響を与えることができない事柄への干渉について考えること」がほとんどですから,それを直接的に解消することはできません。
解消するには,物事の見方や考え方(パラダイム)をずらしてやる必要があるという点でセルフコーチングが最適と言えるのですね。
つまり,自分を知り,自分のパラダイムを知ることで,悩みは悩みでなくなるかもしれないということでしょうか。
いずれにしても悩みは尽きません。
ひとつ解消したと思えば,いつの間にか新しい悩みが生まれているものです。それが自然なのです。
考えたり,感じたりすることがなくなれば悩みも消えるかもしれませんけれど,それはもう生きてるとは言わないような気もします。
一生付き合う悩みなのですから,上手に付き合っていくためのスキル「7つの習慣セルフコーチング」は最適です。