仕事の悩みを相談できるひとがいると答えた労働者は9割以上。

仕事の悩みを相談できるひとがいると答えた労働者は9割以上。

ある調査によると,仕事の悩みを相談できるひとがいると答えた労働者は,9割以上だった一方で,その相談相手は8割が家族や上司といった身近なひととだったそうです。

仕事の相談はキャリアコンサルタントにしましょう!
ということではありませんが,愚痴をこぼすだけでなく改善への道を模索するのであれば利害のない第3の視点は重要です。

この調査で言っている「相談」がどのような相談を指しているのかはわかりませんが,職務上の相談なら上司にするのが一般的です。そうでないひとに相談しても仕事は進まないでしょう。

相談であり,報告でもありますから,上司は仕事の進捗を知ることができると同時に,横道にそれないような適切な助言ができます。

けれどもこれがたとえば,同僚との確執を抱えたあなたがこの件で上司に相談というと少し様相は変わります。

この場合,職務上の相談というカタチを取っていても,同僚の非誠実や不正確さ,言動の問題点をあげつらうことになりがちです。すなわち反対から見れば,いかに自分が正しいのか伝える相談です。

だからダメということはありません。
上司はそれらも受け止めるのが仕事ですから(仕事と思っていないひともいますが,部下からのあらゆる相談はそれが仕事でなくともいったんは受け止めて欲しいですね),そのような相談もしてもよいと思います。

しかし,その場合簡単には解決が図られずに相談者は余計にイライラがたまってしまいます。優しく受け止めてくれる上司だったとしても,職務上の問題は解決できないか,あるいはあなたにとっての改善が図られてもまた別の箇所からほころびがうまれることが多いと思います。

(こういうのを総合的に解決できる上司はスゴ腕とみてよいと思います。まぁスゴ腕ならチームメイクをもっと上手にやっているでしょうし,コミュニケーションがしっかり取れているチームなら,上司に相談することなく同僚との話し合いにチャレンジできると思います。)

さて,解決しない問題をどうするか。
このあたりがおそらく外部相談者を相談相手に選択するチャンスです。

また,仕事の悩みの多くは「労働環境」とりわけ「人間関係」についての相談ですから,ストレスなく言いたいことを全部言えるのはやはり利害のない第3者です。

ひとは基本的に自分のことを悪い人と思われたくないので,他者批判はオブラートに包みます。社内での相談であれば保身もあるので,少し控えめに話をする必要もあるでしょう。

実際にやってみるとわかりますが,いくら気に入らない相手でも名前をしっかりと言葉にして批判するのも,書き出すのも,案外難しいものです。若干の心理抵抗があるのです。

その中には,そのひとへの情もあるでしょう,自身の保身やいい人でありたいという願いもあるでしょう。汚い言葉を使うことへの抵抗もあります。本音をさらけ出すというのは簡単ではありません。

しかし専門家への相談は,我慢しなくても大丈夫です。
最初っから本音でバンバン話すひとはいませんが,カウンセリングの途中で少しずつ本音に近い言葉が出てきます。いくらしゃべっても叱られませんし,嫌な顔もされません。評価もされないし,批判もされません。

自分の価値観に触れるほど深いところから生まれる言葉を発生するだけで,ある種の納得感とか腹落ち感が出ます。不思議ですね。
ああそういうことか,とうなづくのです。自分のことなのに,気が付いてないこと結構ありますよ!

遠慮なく,たくさん吐き出してください。
吐き出す中で,きっと真摯で誠実さをもって自分と向き合うことができると思います。

相談内容によっては外部への相談という選択肢がみなさんの中に出てくるといいなぁと思っています。

かくいう僕は,最初の1回こそ勇気がいりましたが,今では普通にストレスがたまったらネットで抵抗なくキャリアコンサルタントの方を探して相談しています。理髪店に行くみたいなもんです。お金を払ってサービスをうける感覚なら,罪悪感も抵抗感もありませんし,頭の中を整理するためにも,見えていないところを突っ込んでもらって新しい気付きを得るためにも専門家は有用です。

腕とか,相性はもちろんあるので,いい人を早く見つけるといいですね。

あ。結局キャリアコンサルタントに相談しよう!という話になってしまいました。申し訳ねぇ。