仕事の悩みを専門家に相談してみようかな,と思ったんだけど,やっぱりなんか思い切れないあなたへ

仕事

ここのところ定期的なキャリア・カウンセリングというか,コーチングというか,有料カウンセリングを受けていて,だんだんとお金を払うのに抵抗がなくなってきたので,経験を踏まえて思うところを書きます。

1.内省するタイミングが確実に増えるからいいと思う。

内省する時間,しっかりとれているでしょうか。
とれていないひとにとっては,内省時間をとるということだけでも十分に効果はあります。

内省って反省とはちょっと違って,過去の自分へのダメ出しではありません。課題に対して現状ではどこに改善点があるのかを考え,具体にどのように対応をしていくのかに時間を割きます。

ひとりで毎日できるひと。

いるかもしれませんが,そんなたくさんいないと思うので,これはハッキリとした課題を持っているひとはもちろんのこと,現状に満足していないひとは,とりあえずそこから内省タイムをスタートしてまずは課題を見つけてしまいましょう。

毎日内省タイムをすでにつくっているひとは,コンサルタントを鏡として対話をすると,その精度が高まります。セルフコーチングは大切ですが,対話はさらにその成果があがります。

それは確かにそうだろうけど。
と違和感が残るひとはたくさんいると思います。

きっとそれはひとりでやるものだとか,自分で考えたら十分だとか感じるかもしれませんし,それはそのとおりかもしれません。

ただ,思い出して欲しいのですが,自分で自分の課題を考えるって,それこそフツーにやってることではないでしょうか。それで,堂々巡りになって進展しないなんてこともフツーにあると思います。

結局のところわざわざお金払って,他人に内省を助けてもらうことをどう捉えるかということかもしれません。
文化によって何に価値があるのか?は変わります。
環境への影響を考えて,ちょっと値は張るけれど,よりエコロジーな商品を選ぶ,なんてことがあたりまえの社会になるだなんて,かつて誰が想像したでしょうか。

キャリアコンサルティングの専門性がもっと高まれば,認知も早く進むかもしれないですね。

2.抜け漏れダブりをチェックできるのがいいと思う。

第3者視点で気が付いたことを話してもらえるということは,自分の考えが他のひとにはどう感じられるのか,大事な箇所に抜けがないか,漏れがないか,ダブっている同様の内容があって無駄はないか,そういったことを聞かせてもらえる良い機会になります。

とりわけ「そんなの当たり前」と思っていることに対して,素朴な疑問を受けることで「あれ?当たり前じゃないかも」という気付きを得たときの感覚はとても大切です。

雑談の中では,こういうときほとんど「否定」を含んでいるので,win-loseのパラダイムが強いひとにとっては,当たり前でない可能性に想いを巡らせる前に,「何かしら理由を付けて反論する」ことになります。そうでなければ説得されてしまうからです。

反対にlose-winのパラダイムが身についているひとにとっては違和感を覚えながらも自身が折れることでその場を取り繕うことになります。

キャリアコンサルティングやコーチングには「否定」は含まれませんから,話の最中に「あれ?もしかしてこれって当たり前じゃないのかな?」なんて感じたそのことについて考えを深めることができるんですね。

3.知らないひとに相談するのがいいと思う。

第3者視点のことは前述のとおり。
知らないひとだからこそ,言っていいことと悪いことを区別せずに全部ぶちまけられます。

悪口に制限をかけずに口にできることのすがすがしさったらありません。日々の雑談ではなかなかこれがなかなかうまくいかないです。なんでかというと,聴き手にも目的があって,ツマンナイ他人の愚痴になんて本気で耳を澄ますことないですから,それはうまくいくはずがありませんよね。

けれども,ここからが大事です。
キャリアコンサルティングは,ミライに向けた問題解消と発展向上のプロセスですから,単に愚痴吐きタイムということではありません。

同時に自分自身を振り返る時間でもあります。
最初は文句をただ言っていても,キャリアコンサルタントという鏡に向かって話をしていると,その文句の中身,意味付け,そこに何を自分は感じているのだろうか,というなんだかメンドクサイところに焦点があてられます。

そうしてその文句を見ていると,こんな理不尽なことされてかわいそうな自分,ツライ想いをしている自分が見えてきます。案外そのツライ環境の中で自分ってがんばってるんだということに気が付きます。

あるいは,その先に何があるのか?に興味を持っている自分がいるかもしれません。僕の場合は,とある誰かへの文句は,結局のところ現状をいかに改善するのか?どうなったら自分にとってgoodと言える状態と言えるのか?そこに向かうにはどうしたらよいか?そして,そのうち自分ができることはなんだろうか?と,最終的にその一点に集約されます。

そうするとやれることはたくさんあっても,すぐに実行できるところまで細かくしていくと,2つ3つのアイディアに収束し,それを実行してみるといったところに落とし込まれます。

ずいぶんスッキリしますよね。

長くなったので続く。